落ち度の語源・由来
落ち度は、本来「越度」と書いて「ヲツド」と言った。「度」は「法」を意味し、「越度」は法を越えることで、主に関所の法を破ることを表した。中世頃に「ヲチド」とも読むようになり、その頃から法以外にも
落ち度は、本来「越度」と書いて「ヲツド」と言った。「度」は「法」を意味し、「越度」は法を越えることで、主に関所の法を破ることを表した。中世頃に「ヲチド」とも読むようになり、その頃から法以外にも
「名残」は当て字で、名前が残るという意味が語源ではない。なごりに漢字の「余波」を当て、波が打ち寄せたあとに残る海水や海藻も意味するように、「なみのこり(波残り)」が短縮し変化して出来た言葉である。
本命は「命」を呉音読みした「ほんみょう」が本来の読み方で、陰陽道で生まれた年により決められている特定の星、生まれた干支を指す言葉であった。重要なことを決めるときは本命によって決め、自分の本命を大切
大盤振る舞いの「大盤」は当て字。本来は「椀飯振る舞い」と書き、読みは「おうばんぶるまい」であった。椀飯とは、椀に盛った飯のことで、「わんばん」から「わうばん」。さらに「おうばん」へと変化した語
本来、切り札はトランプ用語で、他の札を全て負かす強い力をもつと決められた札のことである。そこから、最後に出すためにとってある、最も有力な人・物・手段を言うようになった。トランプで言う「切り札」
置いてけぼりは、江戸本所七不思議のひとつ「置いてけ堀」の故事に由来する。その故事とは、夕方に堀で釣った魚を魚籠(びく)に入れて帰ろうとすると、釣った魚を堀に返すまで、堀の中から「置いてけ、置いてけ
にやけるは「若気(にやけ)」を動詞化した言葉で、漢字では「若気る」と書く。「若気」とは、鎌倉・室町時代に男色を売る若衆を呼んだ言葉で、「男色を売る」の意味から「尻(特に肛門)」も意味するようになっ
へたは、「はし」や「へり」などを意味する「端・辺(へた)」に由来する。この場合の「はし」は、「そのあたり」「岸辺」など近い場所の意味のこと。近い場所は奥が深くないため、奥深くない意味から転じ、
漢字の「卑怯」は当て字で、本来は「比興」と書いた。比興は、古代中国の詩集『詩経』の「六義」に由来する。六義は、内容・性質を「風」「雅」「頌」、表現を「賦」「比」「興」に分類した分類法。「比
退屈は元々仏教用語で、修行の苦難に疲れ果て、気持ちが後退し、精進の気力が萎えて屈することを表した。そこから、退屈は疲れて嫌になることを意味するようになった。疲れ果てて何もしなくなると、暇を持て
中国の史書『春秋左氏伝』に「諺に曰く、狼子は野心」とあるように、本来、野心は狼の子が人に飼われていても飼い主を害そうとするような、野性の荒々しい本性を意味する漢語であった。そこから、野心は馴れ服さ
随分は「分(ぶん)に随う(したがう)」、つまり「身分相応」の意味で用いられた言葉であった。そこから派生して、「分に応じてできる限り」「極力」の意味にもなり、「かなり」や「はなはだ」といった意味も持