ネコの語源は、「ネコマ」の下略という説が多く、猫は夜行性で昼間よく寝ることから「寝子」に「獣」の意味の「マ」が付いたとする説。
「ネ(寝)」に、「クマ(熊)」が転じた「コマ」が付いたとする説。
「ネ」が「鼠」、「コマ」が「神」もしくは「クマ(熊)」とする説などがある。
「ネコ」が「ネコマ」の下略とされるのは、平安中期の漢和辞書『和名抄』に「禰古万」とあり、「ネコ」の古称が「ネコマ」と考えられたためである。
ネコの語源で有力な説は、「ネ」が鳴き声、「コ」が親しみを表す接尾語というものである。
『源氏物語』では猫の鳴き声を「ねうねう」と「ネ」の音で表現しており、「猫」の呉音は「ミョウ」「メウ」で鳴き声に由来する。
幼児語で猫を「ニャンニャン」や「にゃんこ」、犬を「ワンワン」や「わんこ」というように、鳴き声で呼び、後に「コ」を加える点も共通している。
漢字の「猫」は、獣偏に音符「苗」。
「苗」は、体がしなやかで細いことを表したものか、「ミャオ」と鳴く声になぞらえた擬声語と考えられている。