胸ぐらの語源・由来

胸ぐらの「むな」は、複合語の中で「胸」が使われるときの形。
胸ぐらの「ぐら」には、「がら」の変化で「外皮」「外殻」など「殻(から)」の意味とする説。
着物の襟が重なり合う部分で、他よりも盛り上がっていることから、漢字表記のとおり「倉・座(くら)」の意味、もしくは「やぐら」の意味。
左右の襟が重なる部分で絡み合っているところから、「絡む・搦む(からむ)」の意味など諸説ある。
胸ぐらの古い言い方には、「むながら」「むなづから」「むながらみ(胸搦み)」「むながい(胸交い)」「むなづくし(胸尽くし)」などがある。
中でも、「むながら」が比較的古くから見られ、「むなづから」の「づ」は格助詞の「の」の意味と思われるため、「殻」の説が有力である。
ただし、「むながらみ」や「むながい」の語も存在することから、胸ぐらの「ぐら」は「からむ」の意味とも考えられる。

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