馬耳東風の「東風」は、東から吹く暖かい風で「春風」の意味。
馬耳東風の「馬耳」は、文字通り「馬の耳」のこと。
つまり、馬耳東風は、人は春風(東風)が吹けば寒い冬が去って暖かくなると思い喜ぶが、馬は耳をなでる春風に何も感じないという意味である。
そこから、他人の意見を聞き入れず、心に留めようともしないことのたとえとなった。
馬耳東風の出典は、李白の『答王十二寒夜独有懐』にある「世人之を聞けば皆頭を掉り、東風の馬耳を射るが如き有り(世の人達は頭を振って聞き入れない。まるで春風が馬の耳に吹くようなものである)」という詩による。