ネコババの語源・由来

ネコババは、猫が糞をした後に砂をかけて隠すことからたとえたもの。
「糞(ばば)」は、大便など汚いものを指す幼児語である。
江戸時代後期頃から用いられた語と思われ、それ以前に「猫糞」の用例は見られない。
猫が自分の糞に砂をかけて隠すことにたとえたことわざに、悪いことをして知らん顔でいるさまをいう「にゃあが糞(ばば)した知らぬ顔」があるため、「ネコババ」も猫の習性に由来すると考えて間違いないであろう。

ネコババの本来の漢字表記は「猫婆」で、猫好きの老婆を語源とする説もある。
この説は、猫好きの老婆が借金をなかなか返さなかったことから、知らんぷりする意味に転じたとするものだが、一人の無名な猫好き老婆の行動が、全国的に使われる言葉になるとは考え難い。

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