指切りげんまんの「指切り」は、かつて遊女が客に対して愛情の不変を誓うために行っていた小指の切断に由来しています。この習慣が広まり、やがて一般的な約束を守る証として受け継がれました。指を切るという行為から、約束を守る誓いとしての「指切り」が生まれたのです。
一方で、「げんまん」は漢字で「拳万」と表され、約束を破ると1万回の制裁が待っていることを意味しています。これは握りこぶしでの制裁を表し、「指切り」だけでは物足りない場合に追加されたものです。同様に、「針千本飲ます」も後から追加された表現であり、誓いを破る際には1千本の針を飲まされるという意味を持っています。
一部には、「針千本飲ます」に関して、魚の「ハリセンボン」から派生したとする説もありますが、これは俗説であり、正確な由来ではありません。単に針が千本あるという表現として解釈するのが適切です。