タイツとストッキングの違いというと、繊維の太さの単位「デニール」がよく挙げられるが、デニールでタイツとストッキングを区別することはできない。
タイツは、肌をぴったりとフィットするよう作られた衣服で、主に腰からつま先まで包むものをいう。
バレエや演劇などの舞台衣装として作られたものが、スポーツ用、防寒用として広まった。
ストッキングは、丈の長い靴下のことで、特に、薄手でナイロン製の婦人用靴下をいう。
ストッキングには、ハイソックス丈のショートストッキングや、太ももまでのガーターストッキングやノンガーターストッキング、腰まであるパンティストッキングなどあるが、単に「ストッキング」といった場合は、パンティストッキングを指す。
このパンティストッキングが、タイツと区別しにくいものとなっている。
タイツとストッキング(パンティストッキング)が、繊維の太さの単位「デニール」によって区別されるようになったのは、タイツは厚手で、ストッキングは薄手だからである。
しかし、30デニール未満をストッキング、30デニール以上をタイツとするメーカーもあれば、20デニール未満をストッキング、20デニール以上をタイツとするメーカーもある。
弾性ストッキング(着圧ストッキング)には、140デニールや280デニールといったものもあり、デニールでストッキングとタイツは区別できない。
また、日本国外では、厚手をタイツ、薄手をストッキングといった区別もされていない。
つまり、タイツとストッキングの違いとしてハッキリいえることは、衣服なのか靴下なのかという違いだけなのである。