ミミズの語源・由来

ミミズには目が無いが、光を感じる細胞があり、暗いほうへ這っていくため、目で見ることができない動物の意味から、「メミズ(目不見)」が転じたとする説が有力である。
また、土の中にすみ日光を見ないことから、「ヒミズ(日見ず)」の転も考えられる。
見ることを語源としない説には、「ミミ」がミミズの鳴き声、「ズ」が「キリギリス」などの「ス」と同じで、虫や鳥の名の下に付く「ス」が濁音化されたものという説もある。
ミミズの鳴き声については、秋の夜、土中から「ジジイ(ジジー)」と聞こえてくるものをミミズの鳴き声とした、「蚯蚓鳴く(みみずなく)」という言葉もある。
本当はケラの鳴き声なのだが、ミミズの鳴き声と勘違いしたのであれば、「ミミ」を鳴き声としても良さそうである。
しかし、聞こえる声自体が「ミミ」ではなく「ジジイ」なので考えがたく、「ジジズ」といった例もないことから、鳴き声の語源説は説得力に欠ける。

漢字の「蚯蚓」は、本来「キュウイン」と読み、中国語からの借用である。
平安時代の辞書『和名抄』には「蚯蚓 美美須」とあり、ミミズに「美美須」の字が当てられていたことがわかる。

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