痛いは「痛む(いたむ)」と同根で、程度の甚だしさ・ひどさを表す「いた(甚)」から派生した形容詞。
本来、痛いは肉体的・精神的に程度の激しい刺激を受けた時の感覚を広く指し、「非常に素晴らしい」「甚だしく立派」などプラスの意味でも用いられた。
現代では、プラスの意味で「痛い」を用いることは少ないが、「いたく感動した」という際の「いたく(痛く・甚く)」が、このような意味で用いられる。
勘違いしている人を見て「イタい人」などと言う時の「イタい」は、「かわいそう」「気の毒だ」「恥ずかしい」といった「痛々しい」の意味が派生したもので、普通は漢字ではなくカタカナ表記されることが多い。