『古事記』に「淤富泥(オホネ)」、『和名抄』には「於保禰(オホネ)」とあるように、大根の古名は「オホネ(オオネ)」で、大きい根の意味からである。
これに漢字の「大根」が当てられ、音読みで「ダイコン」と呼ばれるようになった。
応永26年(1419年)の『東寺百合文書』には「大こん」の表記が見られることから、これ以前には「ダイコン」の語形が発生していたと思われる。
ただし、この頃に「ダイコン」で統一されたわけではなく、「ダイコン」と呼ばれるようになった後も、しばらくは「オホネ」と「ダイコン」の両語形が使われていた。