働きアリの中に必ず働かないアリがいる理由

働かない働きアリは必ず2~3割いる

働きアリのコロニー(集団)の中には、2~3割の働かない働きアリが存在するといわれています。
働かない働きアリを除き、働く働きアリだけのグループを作っても、必ず2~3割の働かない働きアリが現れ、働く働きアリの割合は常に7~8割になります。

働かない働きアリが必ず存在する理由

2016年、北海道大学大学院准教授の長谷川英祐氏が率いる研究グループが、「働かない働きアリ」に関する研究成果を発表しました。
アリのコロニーには一時も休めない仕事があるため、疲れて休むアリが出てきたら、働かないアリが交代して働いているというのです。
働かない働きアリの存在は一見非効率に見えますが、短期的には非効率でも、全員が一斉に働き始めたら、全員が一斉に疲れて仕事ができなくなり、アリのコロニーは滅びてしまいます。
長期的には疲れ切ったアリが休み、疲れていないアリが働いた方が効率よく、集団存続には、働かないアリも必要な存在なのです。

働きアリの休めない仕事とは

働きアリの唾液には、カビの発生を抑える抗生物質が含まれています。
その唾液で卵を舐め続けていないと、30分程度でカビが生えて死んでしまうため、一時も休まず舐め続ける必要があります。
卵を舐め続けるために、働かない働きアリが存在しているのです。

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