ドンファンの語源・由来

ドンファンは、スペインの伝説上の人物「ドン・ファン(Don Juan)」に由来する。
ドン・ファンは次々と女性を渡り歩くプレイボーイの貴族であったことから、女たらしの代名詞となった。
「Don」はスペインで男性の名前の前につける敬称で、日本で「首領」や「親分」を意味する「ドン」の語源でもある。
スペイン語では「ドン・ホワン」が近く、日本語の「ドン・ファン」は英語風の読みで、フランス語風の読みは「ドン・ジュアン」、イタリア語風の読みは「ドン・ジョヴァンニ」である。

スペインのティルソ・デ・モリーナが、1630年にドン・ファンの話を描いた戯曲『セビリアの色事師と石の客』を発表し、大ヒットした。
その後、フランスのモリエールによる喜劇『ドン・ジュアン、あるいは石像の宴』(1665)や、モーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』(1787)など、ドン・ファンは沢山の作品に取り上げられている。

日本では、高村光太郎の詩集『道程』(1914)に「丁髷太きどんふあんの眼こそ痛はしけれ」とあるのが古く、大正初期までには「ドンファン」が女たらしの代名詞となっていたようである。

出典:ドンファン – 語源由来辞典

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