しんどいの語源は、「しんろう(「心労」もしくは「辛労」)」が音変化した語と考えられているが、音変化の過程には二つの説がある。
ひとつは、「しんろう」の「う」が省略されて「しんろ」となり、音変化して「くたびれること、だるいこと」を意味する名詞および形容動詞の「しんど」が生じ、形容詞化して「しんどい」になった説。
もうひとつは、「しんろう」から変化した「しんどう」が、「しんどく」のウ音便と解釈され、形容詞で「しんどい」となり、「しんど」が生じた説。
「しんどい」よりも「しんど」の方が古くから見られ、「しんど」と同じ意味で「しんろ」といった例もあるため、「しんろう」が「しんろ」「しんど」と変化し、形容詞化して「しんどい」になった説の方がやや有力である。