キヨスクまたはキオスクは、英語「kiosk」からの外来語。
英語の「kiosk」は、トルコやイランなどのイスラム圏に見られる「あずまや」を意味する語で、フランス語の「kiosque」に由来する。
さらに遡ると、「邸宅」を意味するトルコ語「koshk」や、「宮殿」を意味するペルシャ語の「kushk」が語源となっている。
森鴎外の『うたかたの記』(1890年)に「キオスク」の語が見られるが、この当時は駅構内の売店を「キオスク」と呼んでおらず、「あずまや」の意味で使われている。
駅の売店を表すようになったのは、1973年8月、キヨスクの前身となる鉄道弘済会が創立40周年を迎えた時のことである。
それまでの「鉄道弘済会売店」からのイメージチェンジを図るため、当時選考委員を務めていた田中健五によって、英語の「kiosk」から「KIOSK(キヨスク)」と名付けられた。
「キヨスク」と読むのは、「清く」「気安く」「来やすく」などのイメージからという。
キヨスクの名称は、国鉄民営化でJRに変わった際にも受け継がれ、北海道キヨスク、東日本キヨスク、東海キヨスク、西日本キヨスク、四国キヨスク、九州キヨスクの6つの株式会社に分割された。
2007年、東日本キヨスクが「JR東日本リテールネット」に社名を変更した際、店舗名も「キヨスク」から「キオスク」に変更したため、現在はJR東日本エリアのみ「キオスク」という名称になっている。