ウスターソースの語源・由来

ウスターソースの「ウスター」は、イギリス・イングランドのウスターシャーで作られたことに由来するが、元々は商品名である。
19世紀中頃、インド・ベンガル州の総督であったイギリス貴族のマーカス・サンズ卿が、現地の料理に使われる辛味と香味のきいたソースの虜となり、帰国後、薬剤師であったジョン・リーとウィリアム・ペリンズの二人に、同じようなソースを作るよう命じた。
元々は自家用と進物用として作られたソースだったが、評判が良かったことから、リーとペリンズの二人はサンズ卿の許可を得て、世界初のソースメーカーであるリーペリン社(Lea & Perrins)を設立し、「Worcester sauce(ウースターソース)」として販売した。
アメリカには「Worcestershire sauce(ウースターシアソース)」として伝わったため、ウスターソースの英語表記には「Worcester sauce」と「Worcestershire sauce」がある。
Worcestershireの「-shire(シア)」は、「州」を意味する。
日本にウスターソースが入ったのは明治時代で、当初は「西洋の醤油」として販売されていた。
現在、JAS規格では、ウスターソース類を粘度の違いによって、ウスターソース、中濃ソース、濃厚ソースと分類している。

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