我利我利亡者は、明治以降に見られる語。
「ガリガリ」は、硬い物を噛み砕いたりする時などに発する音で、むさぼるように貪欲なことを連想させ、自分の利益や欲望のために物事に打ち込む様子を表す。
「ガリ勉」の「ガリ」も、この意味からである。
「亡者」は「死んだ人」の意味であるが、特に、成仏できずにさまよっている魂をいう。
そこから、「金の亡者」や「権力の亡者」など、執念にとりつかれた人をいう。
「貪欲」を意味する「ガリガリ」と、執念にとりつかれた人を意味する「亡者」が合わさり、「ガリガリ亡者」という言葉ができた。
漢字で「我利我利亡者」と表記するのは、意味をわかりやすくするために当てられた当て字である。