ブリは、年を経た魚の意味で「フリウヲ(経魚)」と呼ばれ、「フリ」が濁音化され「ブリ」になったと考えられている。
中国でブリは「老魚」と呼ばれており、日本でそれを言い表したのが「経魚」で、代表的な出世魚であることから有力な説である。
漢字の「鰤」が「魚」に「師」であることも、「老魚」や「経魚」の意味に通じる。
ただし、中国にブリが入る時には、非常に大きく毒を持つとも言われているため、解釈は日本のものと異なる。
また、「経魚」の「フリ(経)」は、「お久しぶり」や「何年ぶり」などの「ぶり(振り)」と同じ意味になる。
そのため、この説が正しければ、冗談で使われる「お久し鰤」という当て字は、冗談でないことになる。
上記の説以外にもブリの語源は多くあり、脂が多い魚であるため「アブラ(脂)」の上略の転とする説。
炙って食べることから「アブリ(炙り)」の上略で、「ブリ」になったとする説。
体が大きいことから、「ミフトリ(身肥太)」や「フクレリ」の転といった説がある。