車海老の名は江戸初期から見られ、語源は体を丸く曲げると、縞模様が車輪のように見えることに由来する。
車海老が遊泳するときの脚の動きが、坂道を転ぶ大八車の車輪のように見えるからとする説もあるが、関係ないと思われる。
体長が15センチ~20センチ以上の車海老は「大車(おおぐるま)」、10~15センチのものは「マキ」、それ以下は「サイマキ」、と大きさによって言い分けられることもある。
「大車」は大きな車海老の意味だが、「マキ」や「サイマキ」は、腰刀として用いられる葛藤のつるを巻いた鍔のない短刀「鞘巻(さやまき)」に由来する。
車海老は鞘巻にも似ていることから、別称として「サヤマキ」と呼ばれていた。
そこから、「サエマキ」「サイマキ」と音変化し、小さな車海老を指すようになった。