すみません(すいません)の語源・由来

すみませんは、動詞「済む」に打ち消しの助動詞「ぬ」がついた「すまぬ」の丁寧語「すみませぬ」が元の形で、打ち消し「ぬ」を「ない」に替えた形が「すまない」である。
「済む」は「澄む」と同源で、澄むの「濁りや混じりけがなくなる」といった意味から、「仕事が済む」など「終了する」の意味で用いられ、「気持ちがおさまる」「気持ちがはれる」といった意味も表す。

「それでは私の気が済みません(すみません)」といった用法は、「気持ちがおさまる」の打ち消しで、「気持ちがおさまりません」「気持ちがはれません」となる。
相手への謝罪に用いる「すみません」も、相手に失礼なことをしてまい、このままでは自分の心が澄みきらないことを表す。

感謝の意を表す「すみません」は、「何のお返しも出来ずすみません」の意味からか、「心が澄みきらない」の意味から離れ、謝罪を表すようになってからの表現である。
「すみませんが◯◯してください」「ちょっとすみません」など、依頼や呼びかけの際に用いる「すみません」は、軽い謝罪の意味からと考えられる。

「すいません」は、「すみません」が変化した形である。
「すいませんは間違い」と断言されることもあるが、関西弁の「すんません」や「すんまへん」なども「すみません」が変化した言葉なので、「すいません」を間違いとするのは、方言の存在を否定するのと同じことになる。
あくまでも、本来の形は「すみません」ということであり、間違いではない。

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