千秋楽の語源は、以下の通り諸説ある。
雅楽演奏の最後に「千秋楽」という、唐楽に属する盤渉調(ばんしきちょう)の曲が奏じられたことに由来する説。
演能の最後に付け祝言として謡われた「千秋楽」に由来する説で、この説の中には、謡曲『高砂』の終わりの「千秋楽」の句を謡ったことからといった説もある。
「秋」が「終」、「楽」が「落」に通じることからという説。
上記の語源説のうち、雅楽演奏と付け祝言の説が有力とされるが、雅楽演奏の「千秋楽」は必ずしも終わりの曲ではなかったため、やや疑問とする見方もある。
千秋楽が物事の終わりの意味で用いられ始めたのは近世前期と考えられ、歌舞伎などの最終日を意味したのは、それよりも早い時期からといわれる。
また、千秋の「秋」は「年」を意味し、千秋は「長い年月」の意味で「千歳(せんざい)」とも言い、「万歳(まんざい)」とともに祝意をこめて用いられることが多い。