りんごの栄養基礎知識

りんごの特徴、栄養・効能、選び方、保存方法、旬の時期、加工品、品種など、知っておきたいりんごの基礎知識。

りんごの特徴

りんごとはバラ科の果実を食用とする果物です。
りんごの起源は約8000年前とされ、人類が食した最古の果物であると言われています。日本には明治時代に入ってきて、今流通しているりんごのほとんどはアメリカから持ち込まれた品種がルーツです。皮の色は赤色から黄色、黄緑色とさまざまな品種があります。
欧米では「一日一個のリンゴは医者を遠ざける」と言われるほど、栄養価に優れた果物です。
切ると茶色く変色するのは、果肉のポリフェノールが酸化することによるものです。塩水に漬けるかレモン汁をかけると防ぐことができます。
りんごの品種によっては熟すと表面がべとつくものがあります。これは熟す際に発生するリノール酸やオレイン酸が、りんご表面のろう物質を溶かすことによるものです。

りんごの栄養・効能

りんごは食物繊維を豊富に含みます。水溶性食物繊維のペクチンや不溶性食物繊維のリグニン、セルロースは整腸作用があり、血糖値の急な上昇を抑える効果も期待できます。食物繊維は皮に多いため、良く洗って皮ごと食べるとよいでしょう。
ジャムにする場合、ペクチンが多い皮や芯の部分を多く使用したほうが上手にゲル化するため、除きすぎないようにしましょう。
りんごの酸味の元はリンゴ酸やクエン酸によるものです。両者ともに糖質の代謝を助け、疲労回復を促します。
また果肉や果皮に含まれるアントシアニンやフラボノイドは強い抗酸化作用を持ち、体の酸化を防ぐことで免疫力を高めたり眼精疲労にも効果があるとされます。
ビタミンCも豊富に含み、コラーゲン生成を助けることで肌の調子を保ち、免疫力も高めます。
熟したりんごには芯に蜜と呼ばれる部分があります。これはソルビトールという糖アルコールの一種で、体に吸収されにくい天然の甘味料です。

りんごの選び方

軸がしっかりしていて、全体にハリツヤがあるものは新鮮です。
軸の周りまで赤いのは完熟したものです。

りんごの保存方法

ほかの果物や野菜の追熟や劣化を促すエチレンガスを出すため、袋に入れて野菜室で保存します。

りんごの旬の時期

りんごの旬は、9~11月です。

りんごの加工品

ジャムや幅広い菓子類、ジュースに加工されます。シードルはりんごから作ったスパークリングワインです。

りんごの品種

紅玉、王林、ジョナゴールド、シナノゴールド、むつ、ジャズ、ふじ、サンふじなど。
品種名に「サン○○」とつくものは、一般的に袋掛けせず日光に当てて栽培したものを指します。

出典:りんごの基礎知識 – 食品食材栄養事典

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