「最近」「近頃」「この頃」「昨今」は、近い過去から現在までの期間を指す言葉ですが、使う際のニュアンスや時間的な幅に違いがあるので、使い分けには注意が必要です。
「昨今」は文章語であり、硬い口調で古い印象を与えるため、一般の会話や軽いトークにはあまり適していません。一方で、堅い表現が求められる場面やフォーマルな文書では使用されることがあります。
「最近」「近頃」「この頃」は一般的な日常会話で頻繁に使用されます。これらは近い過去から現在までを指す表現であり、特に大きな違いはありませんが、微妙なニュアンスの違いがあります。
「最近」は時間的な幅が最も広く、少し前から最近までを指します。一方で、「近頃」「この頃」はやや限定された時間幅で、相対的に最近の出来事や状態を表現します。「この頃」は少し前から現在にかけての期間を指す傾向があり、やや長期間にわたる出来事にはあまり適していません。
また、「彼に会ったのは最近だ」の「最近」を「この頃」「昨今」に置き換えると不自然な言い回しとなるように、過去のある一時点、一度限りのことについていう場合、「この頃」「昨今」は適切ではありません。