「簾(すだれ)」と「葦簀(よしず)」の特徴と使い分け

簾(すだれ)と葦簀(よしず)は、日本の伝統的な日よけや目隠し用具であり、それぞれ特有の特徴と使い方があります。

簾は、細く割った竹や葦などの天然素材を糸で編んで作られるもので、日よけや目隠しとして使用されます。簾には二つのタイプがあります。「掛け簾」は、ブラインドやカーテンのように、地面に対して横方向に垂らして使います。「立て簾(たてす)」は、地面に対して縦方向に立て掛けて使われます。近年では、天然素材だけでなく、樹脂製の簾も増えてきています。

葦簀は簾の一種で、「よしすだれ」とも呼ばれます。材料に葦を使用し、大型で主に軒先などに立て掛けて使用されるのが特徴です。葦簀は立て簾の一種と考えられますが、竹など他の材料を使用した場合は「葦簀」ではなく「立て簾」と呼ばれます。

葦簀と簾の主な違いは、サイズと設置方法にあります。葦簀は大型で、窓全体を覆うことが可能で、水をかけてさらに温度を下げることができます。しかし、屋外で使用するため腐食しやすく、保管が不便です。簾は室内に掛けることができ、腐食しにくく、年中掛けておくことも可能で、小型で保管が便利ですが、涼しさの面では葦簀に劣る場合があります。

最近では、小型で窓などに吊るして使用するタイプを「すだれ」、大型で立て掛けるタイプを「よしず」と呼び分けることが多くなっています。これらの用具は、日本の夏の暑さを和らげる伝統的な方法として、現代でも広く利用されています。

参考:「簾(すだれ)」と「葦簀(よしず)」の違いとは

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