『俚言集覧』に見られる文句だが、この形が広く使われていたわけではなく、四以下は「一富士二鷹三茄子」の成立後に付け加えられたもの。
よく「一富士二鷹三茄子には続きがあった」と言われるが、正確には「続けて言うこともあった」である。
四の扇は、形が末広がりで、子孫繁栄や商売繁盛。
五の煙草は、煙が上へ昇るので、運気上昇。
六の座頭は、剃髪した琵琶法師のことで、「毛がない」が「怪我ない」に通じ、いずれも縁起が良いとされる。
また、一富士と四扇は末広がり、二鷹と五煙草は上昇、三茄子と六座頭は毛がないというように、「一富士二鷹三茄子」と「四扇五煙草六座頭」が対応しているとも考えられている。
「四扇」には「しおうぎ」や「よんおうぎ」の読みがつけられていることもあるが、語呂の面から考えて「しせん」が妥当である。