賢いは、文語「かしこし」の口語。
かしこしは、「厳かだ」「偉い」を意味する「いかし(厳し)」が転じた語で、元々は、「恐ろしい」という畏怖の念を表した。
そこから、賢いは権威のある者に対する「恐れ多い」「もったいない」という気持ちや、恐ろしいほど才能があることを表すようになり、現代では主に、頭が良いことを意味するようになった。
その他、「尊い」「好都合」「品質や性能が素晴らしい」「甚だしい」「重大である」など、賢いは様々な意味も表していた。
女性が手紙の末尾に添える「かしこ」も、賢いと同源で「かしこし」に由来する。