知事は「事を知ること・司ること」を意味するサンスクリット語「カルマ・ダーナ」の漢訳が語源で、本来は仏教語であった。
中国では5世紀頃から使われ始め、知事は寺の雑事や庶務に当たる役職をいった。
やがて、禅宗寺院の急速な発展により事務が煩雑化したため、「都寺(つうす)」「監寺(かんす)」「副寺(ふうす)」「維那(いの)」「典座(てんぞ)」「直歳(しつすい)」の六つの役割に分類した「六知事」が置かれた。
宋の時代に入ると、地方長官の名称として「知事」が転用され、これが日本に入り長官職の称として用いられるようになった。