いにしえの語源・由来

いにしえは、「去る」を意味する動詞「いぬ(往ぬ)」の連用形「イニ」に、過去を示す助動詞「キ」の連体形「シ」がついた「イニシ」が、方向を表す名詞「ヘ(方)」を修飾した「往にし方(いにしへ)」。
本来「いにしえ」は、自分がまだ生まれていないような、はるか遠く過ぎ去った時代を表し、自分も生きて体験した過去を表すのが「むかし(昔)」であった。
中世頃から、「むかし」が「いにしえ」の意味でも使われるようになったため、両者に意味の違いが無くなり、主に文語として「いにしえ」が使われるようになった。

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