カルダモンは、英語「cardamom」からの外来語。
「cardamom」を辿ると、ギリシャ語の「kardamamomon」が短縮されて「kardamome」となり、ラテン語で「cardamomum」となった。
それが古フランス語で「cardamome」となって、英語で「cardamom」となっている。
ギリシャ語の「kardamamomon」は、「kardamon」と「amomon」からなる語である。
「kardamon」の「karda」は、「心臓」を意味する「kardia(cardia)」で、カルダモンの種子が心臓の形をしていることに由来するといわれる。
「心臓」に由来する説では、カルダモンが心臓を安楽にしたり、強めたりすることからの命名とする説もある。
別説では、「kardamon」に対応するサンスクリット語は「ciradamun」で、「cira」は「莢(さや)」を意味することから、種子が莢に入っていることを表した名といわれる。
「kardamamomon」の「amomon」は、「momon」が「欠点」を意味し「a」がその否定で、「非の打ち所がない」「完全無欠」の意、つまり、「最高のスパイス」を表したものとする説がある。
別説には、アラビア語で「温める」を意味する「hamma」から、体を温める植物は「hamauma」と名付けられ、これがギリシャ語に入り「amomon」になったとする説もある。
また、「amomon」が元々はカルダモンと近縁の植物を指したとする説もあるが、数種の植物に使われていた名前だったことから生じた誤解で、カルダモンの近縁植物に由来するものではない。