鞍替えの語源・由来

鞍替えは、近世に遊里で使われていた言葉で、元々は、遊女が勤めていた店を別の店に替えることをいった。
遊里語では、病気や売上が上がらないなどの理由で、他の店に転売される場合での使用が多く、マイナス要素を伴った言葉であった。
現代では、本人の意思による転職など、マイナス要素を含まずに用いられることが多い。
「鞍」は馬や牛の背中につけ、人が乗りやすいようにする道具のことだが、ここでの「鞍」は当て字なので、「鞍を替える」という意味と「鞍替え」の語には関係性がない。
鞍替えの語源には、「くら」が「倉」や「座」などと同じく居場所を意味する「くら」で、居場所を替えることからとする説。
遊郭・遊里のことを「郭(くるわ)」といったことから、「郭替え(くるわがえ)」の訛りとする説。
「寝座替(ねぐらがえ)」の上略など諸説ある。

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