クロワッサンは、フランス語「croissant」からの外来語で、「新月の」「三日月の形の」を意味する。
クロワッサンの起源には、17世紀、オーストリアの首都ウィーンでオスマン帝国のトルコ軍の侵入を防いだのを記念し、トルコの旗印である三日月の形のパンを作ったことに由来するという話がある。
ただし、ウィーンで作られた三日月形のパンは、従来からある角型のパンの名前「キッフェル(Kipfel、Kipferl)」が使われており、「クロワッサン」の名称はフランスに入ってからである。
また、バターをたっぷり使って焼いた三日月形のパンは、ウィーンからヨーロッパ全土に広まったが、現在のように生地を折りたたんで作るようになったのはフランスのパリからである。
このような名称の違いや製法の違いから、クロワッサンの起源がウィーンにあるかという点ついては見解が分かれている。
日本では、第二次世界大戦後の文献から「クロワッサン」の語が見られるようになる。