バッタもんの語源・由来 – 投げ売りの起源とその歴史

「バッタもん」の「バッタ」は、古道具商の隠語で「投げ売り」を指しています。この言葉から派生して、商品を格安で販売するお店を指す「バッタ屋」の語が生まれ、正規ルートを経ずに仕入れられた商品を扱う店も同様に呼ばれました。さらに、こうした商品を「バッタもん」と呼ぶようになり、正規ルートで仕入れられた商品でないことから、偽物や粗悪品も同様に「バッタもん」と呼ばれました。

「バッタ」が「投げ売り」を意味するようになった背景には、古道具商が商品を勢いよく売り捌くさまを表す「ばったばった」「ばったり」などの擬態語が関連しています。この言葉の由来は、商品を効率的に取引するさまを表現したものです。

一部の説では、バナナの叩き売りが、板やハリセンを叩いて値段を下げていくことに由来するとも言われていますが、この場合の擬音が「パンパン」や「ペンペン」に近いことや、叩き売りを指す際に「バッタ屋」と呼ばれないことから、この説は考えにくいとされています。

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