シカトは、花札の10月の絵柄「鹿の十(しかのとお)」が略された語。
十月の札は、鹿が横を向いた絵柄であるため、そっぽを向くことや無視することを「シカトする」言うようになった。
警視庁刑事部による『警察隠語類集』(1956年)には、「しかとう とぼける。花札のモミヂの鹿は十でありその鹿が横を向いているところから」とあり、この頃はまだ「シカト」ではなく「しかとう」で、賭博師の隠語であったことがわかる。
その数年後には不良少年の間で使われるようになり、「しかとう」から「シカト」に変化した。
やがて、一般の若者にも「シカト」は使用されるようになった。