パンツは、英語「pants」からの外来語。
「pants」は、「脚衣」「ズボン」を意味する「pantaloons(パンタルーンズ)」の短縮形。
「pantaloons(パンタルーンズ)」は、「パンタロン」の語源にもなっている語で、昔のイタリア喜劇やパントマイム劇に出てくる痩せこけた老いぼ役の「Pantaleone(パンタローネ)」が、細くて長いズボンをはいているのが印象的であったため、「パンタローネ」という役名から「脚衣」を「パンタルーンズ」と呼ぶようになった。
英語の「pants」は「下着」としてでなく、「脚衣」といった広い意味で用いられるが、日本では長く「下着」の呼称で「パンツ」が用いられていた。
「ハーフパンツ」や「カーゴパンツ」のように複合語の中では用いられていたが、「パンツ」の語を単独で用いて「ズボン」を表すようになって日は浅い。
これは、「脚衣」には対応する呼称の「ズボン」があるが、ふんどしの代わりとなった「下着のパンツ」には対応する呼称がなかったためと思われる。