自然の語源・由来

自然の「自」は「おのずから」「みずから」の意味、「然」は「そのとおり」「そうである」の意味で、自然は本来のままであることを意味する。
そこから、海・山・川・雨・風・水・土・石・木・草などの外界や環境、そのものに本来備わっている性質、わざとらしくないさまなどを意味するようになった。
自然の読みには「しぜん」と「じねん」があるが、古代、漢籍では「しぜん」、仏典では「じねん」と発音され、中世に入ると「しぜん」は「もしも」、「じねん」は「ひとりでに」の意味というように、発音の違いにより意味が使い分けられていた。
中世に「天然」の類義語としては、「しぜん」が使われていた。
「自然」と「天然」は、昔の方が意味や用法の違いが区別がされておらず、現代では「自然淘汰」としか言わないが、明治30年代頃までは「天然淘汰」の語も用いられていた。

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