「領海」「接続水域」「排他的経済水域」の違い解説 – 海洋法における概念と権限

世界の海洋は法的に複雑な区分けによって構成されており、「領海」「接続水域」「排他的経済水域(EEZ)」の3つの主要な概念が存在します。以下でそれぞれの違いについて詳しく解説いたします。

領海は、沿岸国の主権が及ぶ水域で、基線から12海里まで広がります(約22.2km)。領海内では他国船は通航権を有しますが、主権国の法に違反する行為は取り締まれます。密漁や密輸などが領海内で行われた場合、法に基づいて逮捕が行われることがあります。

接続水域は領海の外側、すなわち12海里から24海里(約44.4km)までの水域を指します。沿岸国による主権は存在しないものの、通関・財政・出入国管理・衛生などの権限が一定程度行使されます。接続水域は、不正な行為を未然に防ぐための警戒範囲としても機能します。

排他的経済水域(EEZ)は、領海や接続水域を含む基線から200海里(約370.4km)の範囲を指し、沿岸国はこの領域内で生物や鉱物資源の探査・開発・保存・管理に関して排他的な権利を有します。外国船も漁を行うためには沿岸国の許可が必要であり、許可を得ていない場合は取り締まりの対象となります。

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