目抜き通りの語源・由来

目抜き通りの「目抜き」は、刀の「目貫(めぬき)」に由来する。
目貫とは、刀剣の柄を固定させるために差し込んだ金具のことで、目釘穴を貫いて固定することからの名である。
室町後期以降、目貫には獅子・竜・虎・家紋などの装飾が施され、装飾金具としての役割が強くなっていった。
目貫は華やかで目立つ装飾だったことから、中心的であることや目立つことの意味でも使われるようになった。
意味に合わせて、漢字も「目抜き」と表記されるようになり、街の中心になる通りのことを「目抜き通り」と呼ぶようになった。
ただし、「目抜き」の漢字表記は江戸時代初期からだが、それ以降も「目抜き」と「目貫」の使用は混在しており、大正時代に「目抜き通り」の意味として「目貫」と書かれた例も見られる。

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