一本立ちの語源・由来

一本立ちは、元々、広い所に樹木などがただ一本だけ生えていることをいった。
そこから、孤立した状態や仲間がいないことを「一本立ち」というようになり、さらに、他からの援助を受けずに独立して物事をすることをいうようになった。

一本立ちの語源には、線香に由来する説もある。
その説は、昔の芸者の世界では線香を時計の代わりにしており、その線香一本が立ち切れるまでの時間、一人で客を楽しませることが出来れば一人前と認められたことから、「一本立ち」というようになったというもの。
しかし、芸者の前身となる職業が誕生する以前から、一本立ちは「自立」「独立」の意味で使われており、線香一本から「一本立ち」を意味するようになったという文献も見当たらない。
また、普通は立っている状態を意味する「立ち」が、ここでは線香が立ち切れた(燃え尽きた)状態を表すなど、不自然な点の多い俗説である。

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