無駄の語源・由来

無駄の「駄」は荷役に使う馬のことで、馬に荷物を乗せずに歩くのは何の役にも立たないところから、「無駄」と言うようになったという説が流布されているが、これは「お駄賃」の語源をヒントに作られたつまらない俗説である。
「無駄」は比較的新しい当て字で、それ以前に使われていた「徒」も当て字であり、漢字を元に「むだ」の語源を考えるほど無駄なことはない。

むだは、何もないさまを表す「むな(空)」の転といわれ、「むな」から生じた「むなしい」には「無利益である」の意味もあり、有力な説である。
また、無分別に事を行なうさまを表わす「むたむた」の「むた」という説もある。
「むたむた」は「むだむだ」の形でも使われているが、「むた」が単独で使われたのは「むたとして」という形のため、やや説得力に欠ける。

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