禍福は糾える縄の如しの語源・由来

出典は『史記・南越伝』の「因禍為福、成敗之転、譬若糾纏(禍に因りて福を為す。成敗の転ずるは、たとえば糾える縄の如し)」から。
禍福は糾える縄の如しの「禍福」は、災難と幸福、不運と幸運、吉凶を意味する語。
「糾える(糾う)」は、糸や縄などがより合わせた状態や、交互に絡ませた状態を表す言葉である。
幸福と不幸(禍)は、撚り合わせた縄のように表裏をなしており、禍が幸福の元になったり、幸福が禍の元となる。また、より合わせた1本の縄のように、幸と不幸は交互に来るものであることをたとえて「禍福は糾える縄の如し」という。
四字熟語では、「禍福糾縄」や「禍福糾纆」と表す。

出典:禍福は糾える縄の如し – 語源由来辞典

「糾える」は文語動詞「あざなふ」の命令形+完了を表す、文語助動詞「り」の連体形。
「あざなふ(糾う)」は「糸をより合わせる」「縄をなう」を意味する。
災いと幸福は表裏一体で、まるでより合わせた縄のようにかわるがわるやって来るものだ。不幸だと思ったことが幸福に転じたり、幸福だと思っていたことが不幸に転じたりする。
成功も失敗も縄のように表裏をなして、めまぐるしく変化するものだということのたとえ。
『史記・南越列伝』には「禍に因りて福を為す。成敗の転ずるは、たとえば糾える縄の如し」とあり、『漢書』には「それ禍と福とは、何ぞ糾える縄に異ならん」とある。

出典:禍福は糾える縄の如し – 故事ことわざ辞典

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