カエルの語源にはいくつかの説があります。一つは、元のところへ必ず「帰る(かえる)」という習性から来ているという説。他には、卵から「孵る(かえる)」や冬に姿を消して春になると現れることから「蘇る(よみがえる)」の意味があるとされています。また、鳴き声の「カヒルカヒル」なども考えられています。これらの説の中で、徘徊しても必ず帰巣するカエルの習性を反映した「帰る」説が最も有力とされています。
漢字の「蛙」には、「虫」が付いていますが、これは元々「虫」の漢字が昆虫ではなく、爬虫類やそれに類する生物を指していたためです。また、「蛙」の「圭」には、三角形のカエルを表す象形説と、カエルの鳴き声を表す擬声語説があります。「蛙」の異体字「鼃」がカエルの姿を表しているとすれば、「圭」も象形文字となりますが、「鼃」の上部「圭」はカエルの鳴き声を表す文字とも解釈され、「圭」については確定していません。