飛竜頭は、ポルトガル語「filhos(フィリョース)」に漢字を当てたものである。
「filhos」とは、小麦粉に卵を混ぜ合わせ、油で揚げた菓子のこと。
元禄2年(1689年)の『合類日用料理指南抄』にある「ひりやうす」の作り方が、これに近い。
元禄10年(1697年)頃、ごぼうやきくらげを炒ったものと、豆腐をすったものを混ぜ合わせ、丸めて油で揚げた精進料理の「豆腐巻(とうふけん)」が、「飛竜頭」と呼ばれるようになっている。
そのため、部分的に製法が似た料理に「飛竜頭」の名が用いられた結果、「がんもどき」を指すようになったと考えられる。