おとぎ話の語源・由来

おとぎ話の「お」は、接頭語の「お(御)」。
おとぎ話の「とぎ(伽)」は、話相手となって退屈を慰めたり機嫌をとったりすることで、側に寄り添う意味の動詞「トグ」に由来する。
現代でこそ、おとぎ話は大人が子供に語って聞かせるものだが、元々は大人に聞かせるもので、貴人の身近に仕えて話をし慰めることを「おとぎ」と言った。
戦国時代から江戸時代には、将軍や大名の側に仕えて話をする「御伽衆(おとぎしゅう)」という役職もあった。
子供に聞かせる話の意味で「おとぎ話」が使われるようになったのは、明治以降のことである。
「おとぎの国」などと言う時の「おとぎ」は、「おとぎ話」を略したものであり、現在の意味になってからの表現なので、話をして慰めるといった意味は含まれていない。

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