キツネノボタンの「ボタン」は、葉が牡丹に似ていることに由来する。
キツネが棲むような野原に生えることから「キツネノボタン」になったとも言われるが、そのような場所に限って生えるのではなく、どこにでも見られる雑草なので、この説は採用し難い。
花が黄色いことから「黄恒(キツネ)」とする説もあるが、他に「キツネ」と付く植物は、「キツネアザミ」が淡紅紫色、「キツネノカミソリ」は黄赤色と様々である。
「キツネ」と付く植物は、有毒であったり、味がきつくて食べられないものが多いため、「きつい」の「きつ」と考えられる。
「きつ」が「キツネ」となったのは、キツネに関連付けることで妖しく気味の悪い様を表したものか、同じ「きつ(動物の「キツネ」は「キツ」に「ネ」が添えられた名前と考えられている)」の音から結び付けられたのであろう。