ハヤシライスの語源・由来

ハヤシライスの語源を大まかに分類すると、人名に由来する説。英語「hashed(ハッシュド)」に由来する説。「早い」に由来する説がある。

ハヤシライスの人名に由来する説は、丸善の創業者である早矢仕有的が考案したことから「ハヤシライス」になったとする説や、レストラン『上野精養軒』の林というコックが考案したことから「ハヤシライス」になったとする説がある。

英語「hashed(ハッシュド)」に由来する説は、「hashed beef with rice(ハッシュドビーフ・ウィズ・ライス)」の略。
もしくは、「hashed(ハッシュド)」が訛って「ハヤシ」になり、「ハヤシライス」なったとする説である。

ハヤシライスが「早い」に由来する説には、肉食が解禁されたばかりの時期で、まだ牛肉が受け入れられていなかったことから、この料理を食べると「早死にする」と言われ、「ハヤシライス」と呼ばれるようになったとする説。
注文してすぐに出てくるので、「早しライス」から「ハヤシライス」になったとする説がある。

ハヤシライスとハッシュドビーフは基本的に似た食べ物で、音も近いことから最も有力とされるが、「ハッシュ(ハッシュド)」から「ハヤシ」への変化は考え難いものがある。
次いで有力とされる丸善の「早矢仕ライス」の説は、出来すぎた話との見方が強いが、早矢仕が贔屓にしていた「三河屋」でハッシュドビーフが流行っていた。これをご飯にかけたことから、「ハヤシライス」になったともいわれる。
「ハッシュ」から「ハヤシ」への不自然な音変化は、「ハッシュ」と「早矢仕」が掛けられたものか、「ハッシュ」を日本人が聞きなれた「ハヤシ(林)」という音に近づけたものと考えれば不自然ではない。
「ハヤシライス」は複合要因で生まれた名前と考えるのが妥当であろう。

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