がさつは、動詞「がさつく」が形容動詞化した語であろう。
がさつくは、擬音語「ガサガサ」の「ガサ」と動詞「つく」の複合語で、がさがさ音がするという意味から、言動が粗く落ち着きがない様子も意味する。
「がさつく」の名詞形は「がさつき」で、音便化すると形容詞「がさつい」になり、その形容動詞が「がさつ」になる。
その他、がさつの語源には、細かいところまで詮索する意味の漢語「苛察(かさつ)」からや、弁舌が巧みであった大江匡房の呼称「江師(がうそつ・がうのそち)」から、口達者なさまを表す形容動詞「がうそつ」が生じ、「がさつ」になったという説もあるが、いずれも「がさつ」の意味から離れているため考え難い。