ぞんざいの語源・由来

ぞんざいの語源には、「そざつ(麁雑・粗雑)」の転とする説と、「存在のまま」を略した「存在」の意味とする説がある。
「ぞん」は「そ(麁・粗)」の意味と考えるのが妥当であるが、「そざつ」が変化したとは思えず、同じ語幹とだけ見る方が良いであろう。
「存在のまま」の説は「存在のまま=あるがまま」で、「あるがまま勝手にふるまう」ところから、いい加減なさまを表すようになったというものであるが、強引に意味づけされた感が強いため、あまり良い説とは言えない。
現代では「ぞんざいな口をきく」や「ぞんざいに扱う」など、形容動詞として用いられるのが一般的であるが、古くは「ぞんざいして」のようにサ変動詞としても用いられているため、この点でも「存在のまま」から変化したとするのは難しく思える。
漢字が無いため「存在」を当てることもあり、夏目漱石も「ぞんざい」に「存在」を用いている。
しかし、借字として使用されているだけで、ぞんざいの語源が「存在」と特定できるものではない。
「ぞんざい」を強調する語には、接頭語「いけ」を加えた「いけぞんざい」がある。

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