「塞翁が馬」の意味と由来 – 幸福と不幸が織り成す中国の故事

「塞翁が馬」は、中国前漢時代の思想書『淮南子』「人間訓」に起源を持つ言葉で、北方の「砦・塞(とりで)」に住む老人(塞翁)の物語です。

昔、中国北方の砦に住む塞翁は、ある日、飼っていた馬が逃げ出しました。人々が慰めに行くと、塞翁は「これは幸いになるだろう」と述べました。数ヵ月後、逃げた馬は立派な駿馬を連れて帰り、人々がお祝いに行くと、塞翁は「これは災いになるだろう」と語ります。

塞翁の息子が馬に乗っている最中に落馬し、足の骨を折ってしまいました。人々がお見舞いに行くと、塞翁は「これは幸いになるだろう」と言ったのです。一年後、隣国との戦乱が勃発し、若者たちはほとんどが戦死。しかし、塞翁の息子は足を骨折していたため兵役を免れ、命を助けられたのです。

この故事から、「幸(福・吉)」と思えることが後に「不幸(禍・凶)」となることもあり、逆もまた然りであることを示すたとえとして「塞翁が馬」という言葉が生まれました。また、「人間のあらゆること(人間の禍福)」を意味する「人間万事」を組み合わせて、「人間万事塞翁が馬」とも表現されます。

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