おせち料理の「せち(節)」は、元は季節の変わり目をいった言葉。
変わり目となる日は「節日(せちにち)」といい、この日にはお祝いが行われた。
節日に作られる供物を「節供(せちく)」といい、節供には元日の膳、正月一五日の粥(のちの七草粥)、端午の節句のちまきなどがある。
やがて、節供としての料理を「おせち料理」と言うようになった。
「御節(おせち)」の「御」は接頭語、「節」は節の日の意味である。
その後、おせちは節の日に作る特別な料理の意味から、正月に作られるご馳走に限定されるようになり、現代では他の節日の料理を指すことはなくなった。