ごめんは、許す意味の「免」に尊敬の接頭語「御」がついた言葉で、鎌倉時代から見られる。
本来は、許す人を敬う言い方として用いられたが、室町前期には許しを求める言い方で、相手の寛容を望んだり自分の無礼を詫びる表現になっていった。
初めは「ごめんあれ」「ごめん候へ」などの形で使われていたが、「ごめんくだされ」や、その省略の「ごめん」が多く用いられるようになった。
ごめんなさいの「なさい」は、動詞「なさる」の命令形で、「御免なすって」の「なすって」と同じ用法である。
挨拶で用いる「ごめんください」は、許しを請う「御免させてください」の意味が挨拶として使われるようになったもの。
「それは御免だ」などの拒絶・断わりは、比較的新しい用法で江戸時代から見られる。