げんをかつぐの「げん」は「縁起」のことで、「縁起」が反転した「ぎえん」が音韻変化し、「げん」になったとする説が有力とされる。
この「げん」は、「げんがいい」や「げんなおし」などとも使われる。
漢字の「験」には、「仏道修行を積んだ効果」の意味や「効き目」「効果」などの意味があり、「縁起」を意味する「げん」と関係があるとも考えられている。
しかし、「効果」を意味する「験」は平安期、「縁起」を意味する「げん」は近世以降と時代が掛け離れている。
また、「縁起」の「げん」は、やくざ用語から出た言葉とされている。
そのため両語に関係性はなく、「げんを担ぐ」が成立した後に「験」の字を当て、「験を担ぐ」と書くようになったと考えられる。